秘伝!ハミガキのコツ 後編

 

 

知って得する!ハミガキのコツ

 

前編に続き、誰にでも共通するハミガキのコツをご紹介します。

少し意識していただくだけで、ご自身のハミガキがよりグレードアップすること間違いなしです。

ぜひご家庭でのプラークコントロールにお役立て下さい。

 



じっくり磨きのときは、ハミガキ剤なしで大丈夫!

 

多くの方がハミガキ剤をお使いだと思います。

ハミガキ剤はさっぱり感があって気持ちいい、あるいは様々な薬効成分が入っているので虫歯や歯周病予防に効果的だと感じていらっしゃることと思います。
確かにそれは間違いではありません。

でも、じっくり磨こうと思うときには、何もつけずに水で濡らしたハブラシのみをお使い下さい。

ハミガキ剤を使うと泡で苦しくなって口をすすぎたくなります。
また、舌先がひりひりして、とても長くは磨いていられません。

歯についた歯垢(プラーク)を落とすのがハミガキで、そのためにはブラシの毛が当たらなければ磨けません。

一日に3回歯磨きするなら、そのうちの1回はハミガキ剤をつけずに、「じっくりハミガキ」の時間にしてみてください。
 
新聞を読みながら、あるいは長湯のお好きな方ならお風呂に入りながらなど、ゆっくりお時間のとれるところがオススメです。

長さとしては、短くても上下それぞれで3分、計6分は取っていただきたい、理想的なじっくり磨きであれば10分以上欲しいところです。

 

なお、現在販売されているハミガキ剤は多種多様。

様々なハミガキ剤がありますね。

ペースト状のものから、泡状、液状のものまでいろいろです。


選ぶときのポイントは「自分がどんな効果を求めているか」です。


むし歯予防ならフッ素配合、歯の色が気になるならステインクリアタイプ、電動ハブラシで使うなら研磨剤無配合、歯周病予防なら薬効成分をチェックしてなど、目的にかなうハミガキ剤をお求め下さい。

ちなみに、ハミガキ剤をお使いになるときは、ハブラシの先に小豆大程度の量をとれば十分です。
大量になるほど長くは磨けませんので、ご注意ください。

 



歯はけっこう凸凹だらけ!


歯の1本1本は、それぞれ形が違っていることはお気付きでしょう。

その山と谷の形は人それぞれ。


しかも、歯の並びも結構凸凹があるものです。

この凸凹に沿わせてハブラシの毛先を当てる必要があります。

これが結構難しい!

 

図のように、普通のハブラシ1本で凸凹のところを磨くためには、ブラシの当て方に工夫がいります。

鏡を見ながら当てましょう。

 

生え始めの歯にも注意が必要です。

生え始めは低いところにあるので、ブラシを傾けて毛先を当てる必要があります。


もし1本ずつブラシを傾けるのは「めんどくさい!」と思われるなら、凸凹に当てやすいワンタフトブラシでのお掃除がオススメです。

 


 

普通のハブラシで磨いた後に、仕上げブラシとしてお使いになると便利です。
特にブラシの角度を変えなくても、当てて振動させるように動かせば磨けますので、丁寧なハミガキにとても便利です。

 

ハブラシ+ワンタフトブラシが当院おススメの定番道具です。

熟練の衛生士でも、ハブラシ1本で完璧に磨くのは至難の技。

自分の工夫とテクニックだけでなく、より磨きやすい道具をプラスして快適なハミガキタイムにしてください。



磨き残しをチェック!


「磨き残しをなくすポイントは?」

と聞かれたら、まず

「自分の磨き残しやすい場所を知りましょう!」

と答えます。

磨き残しやすい場所は人によって異なり、どなたにも磨き癖があります。


上手に磨けるところは毎日磨けています。

ところが、残すところは毎日残しているのです。

 

「ここが苦手なんだよなあ」

と意識することで、磨き残しをぐっと減らすことが可能です。

たとえば、それは敏感な舌先で歯の表面をさわってザラザラがないかでわかります。

あるいは、歯垢染色剤(プラークテスター)といって、磨き残しを赤く染め出すお薬もあります。

 


自分が磨きにくいと感じるところ、そして確かに歯垢が残っているところを舌先の感覚や目で印象づけて、そこをポイントに磨いていただけると、ハミガキの腕が上がります!

おかもと歯科では、ハミガキ指導の際にプラークテスターで歯垢を染め出して確認します。

最近では、新しくついた歯垢と古くなった歯垢との色が違って染め出される染色剤も開発されていますので、より磨き癖がわかりやすくなりました。

ぜひかかりつけの歯科医院で染め出しをしてもらい、歯に残った歯垢を目で確認してください。
その苦手な部位へのブラシの当て方も教わることができますので、利用する価値は大です!

 



終わりに
 

ハミガキのコツが伝わってきましたでしょうか?
どこに当ててどう動かすかは、実際にご自分で鏡を良く見て磨いていただけたらと思います。

そして最後に、ハミガキの最大のコツは「さっぱりすっきり感を楽しむこと」です!


ハミガキが喜びにつながっていれば、じっくり磨くのも決してめんどくさくありませんよ。

さわやかな息、白い歯、私の笑顔はサイコー!という感じで磨き終われるといいですね。


2019年07月01日