vol.221◆ 「オーラルフレイル」って?


 

11月、当院近くの慈眼寺公園ではコスモスが満開を迎えています。

風になびく花がとてもきれいです。

(写真で肩をいからせて歩く後姿は院長です。「ハンガー入ってます?」と聞かないでやってください。)

 

朝晩の気温が下がってきました。

早くもインフルエンザが流行し、例年春に来る黄砂はこの秋に舞うと予報がでました。

「いつも」と違うことを意識しての体調管理が必要ですね。

 

今年は関東から東北にかけて大雨の被害が度々起きています。

被災された方々の生活がどれほど辛いものかと、想像するだけで心が苦しくなります。

 

歯科医院でも、浸水で機械類が被害を受け、診療ができないところがあると保険医新聞で知りました。

 

当たり前に仕事ができ、いつもの日常があることがどれほどありがたいことか。

感謝の気持ちで今を大切にしたい、そして自分には何ができるか考え続けないとと思うこの頃です。

 

先日、当院スタッフは歯科医師会主催で恒例のミカン狩りに参加してきました。

秋晴れの中、たわわな実りを眺めるだけで気持ちが豊かになります。

皆さまにもホッと温かな気持ちになる時間がたくさんありますように。

 

 

どなたでも、元気に生活できるのは心身の健康があってこそ。

最近テレビの健康番組などで取り上げられるようになった言葉に、「フレイル」があります。

 

この言葉にはなじみがなく、歯科医師の私でさえ「なんだか響きが綺麗でイイ感じのなにか?」ととらえそうでした。

 

実は、「フレイル」とは「衰え、虚弱」という意味なんです!

 

健康な状態から病気や介護の状態に進むまでの中間ということで、病院に行くまではないけどなんかまずいな、と気が付く心身の黄色信号です。

 

その中で、お口に関わる症状として表れるのが「オーラルフレイル」つまり「お口の衰え、虚弱」です。

 

例えば、次のようなことを感じることはありませんか?

「おしゃべりで滑舌が悪くなった」

「しゃべっているとき唾を飛ばしてしまう」

「食べこぼしが増えた」

「自分の唾でさえわずかにむせることがある」

「口が乾燥しやすい」

「硬いものはかみにくいと感じる」

「ガムをかんでいると昔より疲れる」

 

こんな兆候が見られるなら、お口の機能が低下していることを意識するきっかけにしていただきたいのです。

「私、オーラルフレイル始まってる!?」

 

そして、それは日常の工夫でまだまだ改善できます。

「オーラルフレイル」に気が付いたら、それは回復するチャンス!

 

からだの筋力低下予防にウォーキングするように、お口の機能も使うことで改善します。

しわやシミをなくすために日々お手入れにいそしむその意欲を、お口にも向ければいいのです。

 

食事をしっかり噛むこと、たくさんおしゃべりして表情筋とともに使うこと、快適に使える歯やハグキをキープするためにお手入れすることで、「フレイル」を予防できるのです。

 

車や機械類と同じく、使い続けるヒトの体にもメンテナンスが必要。

あなたのお口のメンテナンスには、ぜひかかりつけの歯科医院をご利用ください。

 

2019年11月01日