日中の気温が20度を超えて、鹿児島はもう初夏の陽気。
半袖姿の人が多くなってきました。
それでもまだ朝晩は冷え込みますので、出かけるときの服選びに苦心します。
北海道では5月に入ってからも雪の便りが聞かれて、日本の季節の幅広さに驚かされます。
皆さまお元気でお過ごしでしょうか?
私(副院長)は、ゴールデンウイーク中、久々の美術館を楽しんできました。
鹿児島市立美術館で開催された、「ウッドワン美術館展」です。
鹿児島市立美術館。
中のカフェでは展覧会にちなんだケーキを味わえます。
美術館近くにかごしまの観光名所 西郷どんの銅像があります。
ポスターはやっぱり「麗子像」!
学生時代に美術の教科書にあった、岸田劉生の「毛糸肩掛せる麗子肖像」や黒田清輝の「木かげ」。
そして同じ富士山を題材にしながら、全く違う表現の名画「霊峰不二」と「赤富士」。
横山大観や上村松園の作品など、ため息が出る本物ばかり。
作者はどんな思いで描いているのかと想像しながら、ぐっと近づいたり、2メートルくらいから離れたりと、ひとりで好きなように観てきました。
なかでも、どうしてそんなに称賛を浴びるのか学生時代にはよくわからなかった「麗子肖像」は、間近で観たら本当に温かく厚みのある毛糸肩掛が麗子ちゃんを包んでいました。
昔の多くのお母さんが時間をかけてかぎ針で編んでくれた、そのぬくもり。
お父さんである岸田劉生の、麗子ちゃんを包み込む愛を描いたように感じられました。
本物に触れると、想いが伝わる気がします。
それは私の勝手な妄想ですが、そこが芸術鑑賞の醍醐味!
「麗子肖像」は心がほっこりする作品でした。
鹿児島にいながら、近代日本画の数々をじっくり眺める贅沢な時間を味わえて幸せです。
ちなみに、「ウッドワン美術館」は広島県廿日市にあり、木質建材メーカーである株式会社ウッドワンが所蔵する美術品を展示しているそうです。
芸術への思い入れがよほど強い会社なのでしょう。
そのホームページをのぞいたら、ルノワールやゴッホ、マイセンの磁器やエミールガレのガラス作品まであるではないですか!いつか行ってみたいなあ。
(おまけ)
市立美術館を出る前、展覧会の絵に関わる本やポスター、カード類を販売しているコーナーに立ち寄ると、なんと「麗子の毛糸肩掛」6500円(?)を発見!
売ってちゃだめでしょ~、これはお母さんに編んでもらわないと!と笑ってしまいました。