ご存知ですか?360度ハブラシです!
なんと、今までのハブラシの常識を覆す、360度ハブラシの登場です!
(写真は旧商品:たんぽぽの種で、現商品:360do BRUSH スリット4デンタルとなりました)
CMなどで紹介されるようになりましたので、ご存知の方も多いかもしれません。
実は、すでに数年前からこの形は販売されており、当院でも試していました。
最大の長所は、歯に当てれば磨ける!こと。
ブラシヘッドの角度を歯面にあわせなくても、毛先が必ず歯に当たるのです。
ブラシをうまく扱えないお子さまや、高齢の方におすすめしたいと思いました。
また、非常に極細の毛が密に植毛されているので、磨き心地がソフト。
手が不自由であったり介護が必要な方でも怪我の心配なく、舌やお口の粘膜全体までお掃除できるシロモノです。
おススメするにあたり、子どもにとってホントに磨きやすいブラシなのか確認してみようと思い立ち、我が家の次男坊やまとくん(当時小学2年生)で試してみました。
その結果をトピックスでご紹介させていただきます。
普通のハブラシでは磨きにくいの?
当院では、小さいお子さんから成人の方までブラッシング指導をさせていただきます。
ご自分で磨き残しのないブラッシングができるように、ブラシの持ち方や歯への当て方を確認しながら、その方のお口に合った磨き方を練習します。
一般的には、図に示すように、「ブラシは鉛筆のように持って、歯面に当てて小さく動かしましょう」という基本動作をお勧めします。
始めは鏡を見て、そのうち見なくてもお口の中の感覚でどこにブラシが当たっているかがわかるようになります。
ところが、小学生の間までは案外この基本動作が難しいのです。
鉛筆持ちしたブラシの毛を、角度をあわせて歯に当てることができません。
鏡を見ると、動きは逆になってしまって混乱し、全く違う方向を向けてしまうこともしばしば。
歯の全体がまともに磨けているのは、小学校高学年で練習を重ねたお子さんくらいです。
「360度ハブラシ」なら磨けるの?
普通のハブラシとカタチが大きく異なる「360度ハブラシ」。
最大の特徴は、ブラシの毛の角度を歯に合わせなくてよいことです。
そこで、我が家の2年生やまとくんのブラッシングで、ハブラシを変えた時のプラークの落ち具合をチェックしてみることにしました。
ちなみに、やまとくんはこれまで2~3回は当院のベテラン衛生士まよちゃんから、普通のブラシを用いたブラッシング指導を受けています。
そのときは必死にブラシを当てて、どうにか全部の歯をきれいにしていました。
でも、いつもの夕食後にハミガキする姿は、まさにテキトー…。
ただ磨きやすいかみ合わせの溝部分を上下左右バラバラにゴシゴシしているだけに見えます。
ハミガキのプロである両親が「しっかり丁寧に磨きなさいよ!」と言ったところで、大して変りません。
さて、ある日のブラッシング後、プラークを染色剤で染めてみました。
「ナンジャ、これは!?」と驚くほどの磨けなさ。
予想していたとおり、ゴシゴシしていた奥歯の噛み合わせ部分はプラークが落ちています。
でも、それ以外はブラシの毛先がほとんど当たってないじゃん!
我が子のテキトーブラッシングに唖然としてしまいました。
だからやっぱり仕上げ磨きが必要なんだよね…とぶつぶつ言いながら5分近くかけてじっくり汚れを落としました。
翌日、今度は同じく夕食後に「360度ハブラシ」を渡し、何もアドバイスせずに自由に磨いてもらってからプラーク染め出しをしました。
前日の写真と比べてください。全然様子が違うことに驚きです!
かみ合わせの部分だけでなく、歯の頬側や舌側が白く磨けています。
べったりついていたプラークがちゃんと落とせているのです。
磨くときにブラシは鉛筆持ちせず、グーで握ってゴシゴシしているだけ。
もちろん鏡も見ていません。
正直なところ、ここまで違うとは予想していませんでした。
本人によれば、(普通のブラシでは磨いていなかった)前歯にも当てやすい、イーッと噛んだままで頬側にブラシを入れていると上下が一度に磨ける、痛くないからどこにブラシがあっても気にならないとのこと。
「すごいねえ、ちゃんと磨けてるよ」と褒めながら、仕上げに必要なのはフロスと、一番奥の歯の後ろ側をワンタフトブラシで磨くことくらい。
親が手伝う必要があるのはほんの1分でした。
終わりに
発売当初、このカタチのハブラシは1本が1000円近い価格で、患者さんに簡単におすすめできませんでした。
ところが、改良が進むとともに市販品も登場して、歯科医院専売品でも価格は300円台にまで抑えられました(平成27年現在)。
もちろん、通常当院でおすすめするハブラシの中では「高級品」ですが、試す価値ありです。
お子さま用に購入していただくことが多いのですが、毛先がやわらかいので、奥歯を磨くとゲッときやすい大人の方にもご好評いただいています。
このブラシでも奥歯の後ろ側などは磨きにくいですので、おすすめは仕上げにワンタフトブラシとフロスで念入り磨き。
このセットがハミガキの新しいスタンダードになるかも!?
さらにくわしい特徴は、製品の製造販売元STBヒグチのHP http://www.stb-h.co.jp/をご覧ください。